ある日の授業でお地蔵さんをテーマに粘土で作品を作った。Cさんは激しく手を横に振って拒否のジェスチャー。言葉を発するのが困難なCさんに絵をかいて理由を説明してと促すと、自分の名前が入ったお墓の絵を小さく描き、手で×をつくる。
彼女にとってはお地蔵さんイコールお墓らしい。じゃあ、同じ作り方で、お地蔵さん以外のもので何かできるか聞くとCさんはボールの絵を描いて答える。
ボールはお地蔵さんとくらべ簡単そうだがCさんの場合その丸がきれいにできないと意味がないと思っているらしい。自分で作りながらなかなか納得する形に纏められず、苦しそうだったり、悔しそうな顔になる。それが技術的なヒントで解決する場合は、本人にことわって手助けしたりポイントだけを伝える。Cさんに妥協はないのである。
他の人が色のついたボール紙でお地蔵さんの笠をつくったのでCさんにもすすめる。きれいな円錐型の笠ができあがる。
ボールだけなので、こだわってつくっても他の人たちよりも作業自体は早く終わった。少し休憩してもらい、他の人の手伝いや質問に回るっていると、Cさんが絵を描きたいという。
全員が作品を完成させた頃、Cさんの机の上に目をやると六体の地蔵がならんで佇んでいる絵が出来上がっていた。正確ににはそのうちの一体はCさんの笠を被ったボールである。
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石黒まり子 (月曜日, 19 9月 2022 21:29)
すごい!
ちゃんと六地蔵なんですね!